歯科衛生士として、職場でのパワハラに悩んでいませんか?
職場でパワハラ問題に直面すると、抱える苦痛や悩みは計り知れません。
この記事では、歯科医院におけるパワハラの実態と対処方法を紹介します。
✔︎ この記事を書いたひと
実際にパワハラが原因で病んだ経験のある歯科衛生士が解説します。
この記事を参考にして、安全で健康的に働ける職場環境を目指しましょう。
■ もくじ
歯科医院におけるパワハラとは?
歯科医院におけるパワハラは、スタッフの精神的・肉体的な健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
パワハラの定義
パワハラは「職場の優位性を背景に」「業務上必要かつ相当な範囲を超えて」「労働者の就業環境が害されるもの」として定義されます。
» 厚生労働省 ハラスメント対策(2020年6月に施行された「パワハラ防止法」より)
つまりパワハラは、職場での優越的な立場を利用して精神的・身体的な苦痛を与える行為です。
パワハラの6類型
パワハラは、以下の6つに分けられます。
✔︎ パワハラの6類型
身体的な攻撃 | 暴行・傷害など |
精神的な攻撃 | 脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言など |
人間関係からの切り離し | 隔離・仲間外し・無視など |
過大な要求 | 遂行不可能または業務上明らかに不必要なことの強制 |
過小な要求 | 能力や経験に見合わない低い仕事の強制 |
個の侵害 | 私生活への過度な干渉 |
【事例】歯科医院における歯科衛生士へのパワハラの実態
実際に耳にしたことがある、歯科医院でのパワハラ事例を紹介します。
- 物を投げてくる
- 叩かれる
- 暴言を浴びせられる
- いじめ
- 労働時間に関するパワハラ
- 退職・解雇に関するパワハラ
- 妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント
- 個人情報に関するパワハラ
- 違法行為の強要
相手は、院長やお局さんの場合もあれば、勤務歯科医師、同僚、患者さんのパターンもあります。
すでに該当していたら、要注意です。
物を投げてくる
歯科では、鋭利な道具や不潔な道具を扱うので、危険すぎます。
院長の機嫌が悪いとき、探針を投げられたことがあります。怖すぎました…
叩かれる
いまだに頭を叩かれる・どつかれる…など、身体的な危害を受けた話を聞くことがあります。
暴言を浴びせられる
「怒鳴られる」も含みます。人格を否定するような言葉を吐かれるケースも。
私は先生の舌うちに、グサっときました。
組織内モラルが低下すると、精神的な攻撃がエスカレートする傾向にあります。
院長やお局さんだけでなく、患者さんから暴言を吐かれるケースも。
いじめ
いじめは陰湿なケースが多いです。
✔︎ いじめの例
- 無視される
- 嫌がらせを受ける
- 悪口、陰口を言われる
- 私物が盗難される
院長だけでなく、お局さん、歯科助手さんからいじめられることもあります。
» いじめをうけて孤立している歯科衛生士さんへ|いじめの具体例と対策
労働時間や給料に関するパワハラ
歯科衛生士は労働時間や日程が不規則なケースも多いです。
✔︎ 労働時間や給料に関するパワハラの例
- 終業時間後の業務を強制
- 残業代を払わない
- 休憩を取らせない
- 有給を取らせない
労働基準法を無視した過度な勤務は、パワハラとして認識されます。
私は、長時間無給で働かされて、働く意欲が著しく低下しました。
退職・解雇に関するパワハラ
歯科衛生士は不足しているのに、都合によって退職を阻止されることもあります。
- 退職の意思を無視して、辞めさせない
- 特定の歯科衛生士に対して不当な評価を繰り返して退職に追い込む
後任を見つけてくるまで辞めさせない…言われたこともあります。
妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント
妊娠や育児休業に関するハラスメントは、歯科衛生士の間でも深刻な問題です。
- 妊娠を伝えたら舌打ちされた
- 妊娠中の歯科衛生士が無理な勤務を強要される
妊娠や育児休業を理由に不当な扱いを受けることは、労働法に違反しており、パワハラの一形態です。
個人情報に関するパワハラ
個人情報をしつこく聞くのもハラスメントです。
✔︎ 個人情報の例
- 住所
- 病歴
- 交際相手の有無
- 性的指向
歯科医師だけでなく、患者さんからから個人情報をしつこく聞かれることもありました。
労働者のプライベートを強引に知る権利は誰にもありません。
違法行為の強要
本来、歯科衛生士がやってはいけない行為をやらせてくる話も聞いたことがあります。
✔︎ 歯科衛生士がやってはいけない業務の例
- レントゲンの撮影
- 技工物のセット
- 歯を削る
助手さんがスケーリングをしている噂も…。
違法行為なので、シンプルに捕まるリスクがあります。
【4つの対策】歯科衛生士がパワハラを受けたときの対処方法
歯科衛生士がパワハラを受けたときの対策は次の4つです。
✔︎ 歯科衛生士がパワハラを受けた時の4つの対策
パワハラを受けていても、生活などの理由からすぐには仕事をやめられないかもしれません。
しかしできることから早めに対策しておくのは大切です。
周りに相談する
周りに相談するのは有効な方法です。
本当に信頼できる人に相談するのが重要です。
友人・同僚・家族・恋人、信頼できる人の意見を聞いてみましょう。
院内の相談窓口がある場合や、職場の人に相談する場合は、噂が広まるリスクがあるので気をつけてください。
すでにメンタル的にきつい人は、専門医に相談するようことも視野に入れましょう。
心療内科や精神科は予約で埋まっていることが多いので、キツくなりすぎる今の時点で予約するのがおすすめです。
相談できる人がいないときは、以下の機関が相談窓口になってくれます。
✔︎ 相談窓口
- 法テラス:無料の法律相談、消費者団体の紹介
- 都道府県労働局:総合労働相談コーナーへの電話相談
- みんなの人権110:差別やハラスメントについての電話相談
- 女性の人権ホットライン:女性の人権問題に詳しい法務局職員が対応
- 退職代行サービス:すぐにでも退職したい人むけ
相談することで、今自分が見えていない方針や視点に気付かせてくれます。
気にしないは無理
「あなたが気にしなければよい」という考えもありますが、それは無理です。
すでに気にしてしまったことを気にしない様にするのは困難だからです。
パワハラがエスカレートしたり、気にしない様にすることがストレスになることも。
解決をゴールにすることが大切です。
職場の改善を目指す
ハラスメントを受けている職場の改善をめざすことも、一つの手段です。
有効な改善策は、「証拠を残すこと」「辞めてほしいと直接伝えること」の2つです。
証拠を残す
証拠を残すことで、将来的に反論されたり、万が一何かあったときの証明になります。
必要に応じて、メモによる記録や録音を残しましょう。
診療中にスマホを持ち歩けない場合は、ボイスレコーダーが便利です。
辞めてほしいと直接伝える
そのうえで、「辞めてほしいと直接伝える」のも重要です。
直接伝える行為はとても勇気がいりますが、その分効果も期待できます。
何も言わないと調子に乗ってきますし、相手への警告にもなります。
直接伝えてもハラスメントが続く場合は、「職場を変える」か「法的措置をする」を検討するしかありません。
職場を変える
職場を変える、つまり転職は有効な手段です。今の環境から離れることができるからです。
転職サイトや友人の紹介などで、自分にあった歯科医院を見つけましょう。
すぐには辞められないという人も、転職活動だけは始めておくことがおすすめです。
自分にあった職場の見つけ方は、以下の記事で解説しています。
「納得できなければ転職しなければ良い」みたいなラクな気持ちで取り組んでみてください。
職場探しには、転職エージェントを活用する
最近では転職の相談相手に、転職エージェントを利用するのがポピュラーになってきました。
実際、転職エージェントを使わない転職活動はかなり「非効率」です。
✔︎ 転職エージェントに頼めること
- 希望にあった求人が検索できる
- 非公開の求人にアクセスできる(採用戦略を知られたくない歯科医院は大々的に求人を出しません)
- 院長やスタッフの性格を教えてくれる
- 面接・見学の日程調整や給料の交渉を代行してくれる
- 履歴書の添削や面接対策をしてくれる
- キャリア全般の相談ができる
- 利用料全て無料(転職エージェントは歯科医院から報酬を受け取ります)
これらを全部自分でやろうとしたら大変。活用しない手はないと思います。
「今こういう状況で、こういう年齢なんだけど、いい求人ないですか?」こう聞いてみるだけでも、いままで考えもしなかった選択肢が出てくるかもしれません。
実際に利用した転職エージェントは、次の記事に書いています。利用料も一切かからないので、安心して利用してみてください。
いまの職場で報われる未来が見えないなら、気軽に相談してみましょう!
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法的措置をおこなう
パワハラがあまりにひどい時・納得がいかない時は、法的措置も可能です。
そのためには「職場の改善を目指す」で解説したように、パワハラの証拠は必須になります。
とはいえ、法的措置は時間も弁護士費用もかかります。
法的措置をおこなう場合は、覚悟と期限をきめて戦いましょう。
参考 » 院長のパワハラ・モラハラを訴える方法【結論:証拠と決断】
歯科医院側から見たパワハラのリスク
歯科医院からの視点で考えると、パワハラが起きやすい・起きにくい環境を知ることができます。
パワハラがおきる原因と歯科医院のリスク
歯科医院でパワハラが起こる原因は、次の要因があります。
✔︎ 歯科医院がパワハラが起こる原因
- コミュニケーションの不足
- パワハラ行為者の意識の欠如
- 仕事によるストレス
- 労務管理の不足
これらを放置することで、歯科医院は以下のリスクを負うことになります。
✔︎ 歯科医院が抱えるリスク
- 法的リスク
- 損害賠償の請求
- 刑事事件としての訴訟
- 病院の信用リスク
- 病院イメージへの影響
そのため本来は、パワハラを発生させないために、歯科医院が対策することは重要です。
歯科医院がパワハラ対策として取るべき措置
パワハラ対策としては、以下が考えられます。
- パワハラ防止のための研修
- 従業員向けのアンケートと対応策
- パワハラ相談窓口の設置
- 就業規則の整備(労働時間・賃金・退職)
このような環境が整っている歯科医院は、パワハラへの抑止が働きます。
あなたの健康が1番大事!パワハラのない環境で働きましょう
この記事では、歯科医院内のパワハラの実態・パワハラへの対策を解説しました。
「自分の身は自分で守る」意識が大切です。
実際、歯科衛生士には「転職」や「歯科衛生士以外の仕事にチャレンジ」するなど、選択肢は多く存在します。
なにより「あなたの健康が1番大事」です。この記事を参考に、できることから行動してみてください!
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