- 病院勤務の歯科衛生士の仕事内容や年収を知りたい
- 病院で働くメリットとデメリットは何だろう?
- 待遇のよい病院の見つけ方を教えてほしい
街の歯科医院で働くイメージの強い歯科衛生士ですが、病院も勤務先のひとつ。
そこでこの記事では、病院勤務の歯科衛生士の仕事内容と年収事情について解説します。
✔︎ この記事を書いたひと
3年間、一般病院に勤務しました。
✔︎ 病院の種類
病院で働くメリット・デメリット、求人の見つけ方も紹介するので、「歯科衛生士の病院勤務」についての、総合的な情報がすべてわかります。
結論からいうと病院勤務の歯科衛生士の仕事内容は、以下の通りです。
- 歯科保健指導
- 妊産婦への指導
- 歯科診療の補助
- 周術期の口腔管理
- 外科手術の準備・補助
- 市町村の健康講座への参加
病院で働く歯科衛生士の年収は380〜450万円。待遇のよいの求人を見つけるなら、転職サイトを利用するのが近道です。
■ もくじ
病院勤務の歯科衛生士の仕事内容
病院勤務の歯科衛生士の仕事内容を紹介します。
仕事内容は幅広い
病院勤務の歯科衛生士の業務は、かなり幅広いです。主な業務は、次のとおり。
✔︎ 病院勤務の歯科衛生士の仕事内容
- 歯科保健指導
- 妊産婦への指導
- 歯科診療の補助
- 周術期の口腔管理
- 外科手術の準備、補助
- 市町村の健康講座への参加
全身管理の知識や、医師や看護師との連携も必要です。
歯科保健指導
歯の健康のため、歯磨きの指導・歯石除去・フッ素塗布を行います。
妊産婦への指導
妊娠によるホルモンバランスの変化や食生活の変化により、歯周病が進行することがあります。
そのため、妊産婦の口腔環境を整えることは、母子の健康につながります。
歯科診療の補助
円滑に歯科治療をおこなうために、歯科医師の診療を補助します。
周術期の口腔管理
周術期に口腔内を清潔にすることで、合併症や炎症を予防します。
周術期とは、手術日を含めた手術前後の時期です。
外科手術の準備・補助
外科手術の準備・補助は、病院で働く歯科衛生士の重要な仕事です。
抜歯・がん・矯正による骨切り…といった難症例を支えます。
市町村の健康講座への参加
病院によっては、行政の健康講座へ参加する場合があります。
ベテランになると、講演を担当する歯科衛生士さんもいます。
病院によって仕事内容は違う
仕事の内容は、病院によって違います。
- 口腔外科のみ(一般治療なし)
- 周術期の患者さんがメイン
- 障害者歯科がメイン
- 一般歯科や矯正もOK
上記のように病院ごとに業務が違うので、事前に内容を確認するのが重要です。
全身疾患をもつ患者さんや精神疾患のある方のような、一般の歯科医院では治療が難しい人を受け入れることも多いです。
»【転職4回の歯科衛生士が実践】転職先の探し方5つ!失敗しない歯科医院選びのコツとは?
病院で働く歯科衛生士の年収・給料
病院勤務の歯科衛生士の年収・給料事情を紹介します。病院勤務の給料は恵まれていることが多いです。
病院勤務の年収は380〜450万円
歯科衛生士の勤務実態調査報告書によると、病院で働く歯科衛生士の年収は約380〜450万円。
給料に換算して、「月収28〜32万円」+「ボーナス2ヶ月」です。
一般の歯科医院との比較
一般歯科と比べても、年収は高いです。
病院(国立系) | 病院(法人系) | 歯科医院 |
450万円 | 380万円 | 300万円 |
引用 » 歯科衛生士の勤務実態調査報告書
診療所(歯科医院)の年収が1番低く、ついで法人系の病院、国立系の病院の順に高くなります。
歯科衛生士が病院勤務するメリット
歯科衛生士が病院で働くメリットは、次のとおりです。
- 安定して働ける
- 珍しい症例を経験できる
- 年収が高い
- 他の職種と知り合える
安定して働ける
病院では安定して働くことができます。
- 規模が大きく、倒産する心配が少ない
- 勤務時間がしっかり決まっている
- 福利厚生が充実している
有給・育休のような休暇も取得しやすいです。
復帰後に保育園があるところも。
勤務時間も短めで、早ければ17時、遅くても18時には終わるところが多いです。
そのため、病院を退職する歯科衛生士さんは少ないです。
珍しい症例を経験できる
珍しい症例を経験できます。
病院には、難しい症例がたくさん紹介されてきます。
- 難しい抜歯
- 骨折
- がん
- 感染症の歯科治療
- 骨切りを伴う矯正
一般の歯科医院では経験できない治療に携わることができます。
勉強できる環境が整っているため、「資格」を取得しやすいのもポイントです。
✔︎ 病院勤務で取得した資格の例
年収が高い
記事中盤の「病院で働く歯科衛生士の年収・給料事情」で紹介したように、病院で働く歯科衛生士の給料は高めです。
- 年収:約380〜450万円
- 月収:約28〜32万円
- ボーナス:平均2ヶ月
一般の歯科医院と比べると、年収で100万円近い差になります。
とはいえ、次のような注意点もあります。
- 段々と昇給することが多い(就職時の給料は低いことがある)
- すべての病院が高収入のわけではない
そのため、事前にしっかりと給料について確認しておくことが大切です。
他の職種の人と知り合える
病院では、歯科だけではなく全身の管理が必要な患者さんが多いです。
そのため、つぎのような職種の人たちと連携することになります。
- 医師
- 看護師
- 薬剤師
- 栄養士
- 言語聴覚士
- 臨床心理士
一般の歯科医院では、接点の少ない職種です。
医療人として視野が広がり、歯科以外の病気への理解を深めることができます。
歯科衛生士が病院勤務するデメリット
歯科衛生士が病院勤務するデメリットは、つぎのとおりです。
- 求人募集が少ない
- 緊張感がある
- 一般歯科の症例が少ない
- 人間関係が悪いと地獄
求人募集が少ない
病院勤務歯科衛生士の求人は少ないので、募集を見つけるのが大変です。
理由としては以下の2つ。
- 一般の歯科医院に比べて、数が少ない
- 条件が良いため、辞める人が少ない
実際に、歯科衛生士の中で病院勤務している人の割合は5%以下。» 歯科衛生士の勤務実態調査 報告書
そのため、勤務する自体が難しいのが現状です。募集は急に出るので、アンテナを立てておくことが大切です。
緊張感がある
病院勤務には、独特の緊張感があります。
実力がつくまでは、怒られたりすることもあります。
医師や看護師など他の職種の人に、見下されることもありました。
しかし結果を出せば認められるので、緊張感を持ちつつ仕事に慣れていきましょう。
一般歯科の症例は少ない
病院では、虫歯治療・根管治療・入れ歯治療といった、一般歯科で治療する症例は少なめ。
一般の歯科で対応できない症例がほとんどで、一般歯科治療のスキルや知識はやや経験しにくいです。
その分、珍しい症例をたくさん経験できます。
人間関係が悪い可能性がある
病院で勤務する歯科関係者の数は少ないので、人間関係が悪いと地獄です。
上下関係が厳しいだけでなく、中にはハラスメント気味な職場もあります。
歯科衛生士の退職理由第1位は人間関係。事前に、職場の雰囲気をリサーチすることは重要です。
病院で働きたい!待遇のよい病院の見つけ方
歯科衛生士の病院勤務の求人募集を見つけるには、以下の2つが有効です。
- 病院のホームページをチェックする
- 歯科衛生士専門の転職サイトを利用する
勤務先のこまかい情報を確認するなら、転職サイトの利用がおすすめです。
病院のホームページをチェックする
歯科衛生士に欠員が出ると、病院のホームページに募集が掲載されます。
希望するエリアの病院のホームページを、定期的にチェックしておきましょう。
歯科衛生士専門の転職サイトを利用する
「待遇のよい職場で働きたい」と感じるなら、歯科衛生士に特化した転職サイトを利用するのがオススメです。
待遇の悪い職場で仕事をすると、不満が溜まるだけでなく、体調不良に陥るケースも。
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病院勤務に向いている歯科衛生士
病院勤務に向いている歯科衛生士は、以下の通りです。
- スキルアップしたい
- 年収を上げたい
- 安定して長く働きたい
- 新しいことに挑戦したい
スキルアップしたい
スキルアップを目指す歯科衛生士には、病院勤務はおすすめです。
難しい症例をたくさん経験できます。スキルが上がるだけでなく、資格を取得するチャンスも増えます。
年収を上げたい
「病院で働く歯科衛生士の年収・給料事情」で紹介したように、病院勤務は一般の歯科医院に比べて、高年収です。
病院(国立系) | 病院(法人系) | 歯科医院 |
450万円 | 380万円 | 300万円 |
給料に不満がある・もっと貯金をしたい…といった歯科衛生士さんは、病院で働くことおすすめします。
歯科衛生士が年収を上げるコツは、以下の記事を参考にしてください。
» 【保存版】歯科衛生士で勝ち組になる7つの方法|稼ぐには〇〇すべし!
安定して長く働きたい
病院は、行政や大きい医療法人が経営しているので、安定して働くことができます。
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新しいことに挑戦したい
新しいことにチャレンジしたい歯科衛生士さんには、病院勤務は向いています。
一般の歯科医院の仕事内容とは、まったく違うからです。
病院勤務は未経験OK
病院で勤務した経験がなくても、問題ありません。やりながら覚えるスタンスの病院がほとんどです。
最初からできる人はいません。みんな最初は初心者です。
歯科衛生士として、病院で働こう!
今回は、歯科衛生士の病院勤務について解説しました。
✔︎ 病院勤務の歯科衛生士の仕事内容
- 歯科保健指導
- 妊産婦への指導
- 歯科診療の補助
- 周術期の口腔管理
- 外科手術の準備、補助
- 市町村の健康講座への参加
病院で働く歯科衛生士の年収は約380〜450万円。給料に換算して、「月収28〜32万円」+「ボーナス2ヶ月」です。
✔︎ 待遇のよい病院の見つけ方
- 病院のホームページをチェックする
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病院で働きたい場合、早めに求人を探し始めることは大切です。求人の出現率が低いので、長い目で探す必要があるからです。
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